令和3年度 病院指標
DPC R3

年齢階級別退院患者数
年齢区分 | 0〜 | 10〜 | 20〜 | 30〜 | 40〜 | 50〜 | 60〜 | 70〜 | 80〜 | 90〜 |
患者数 | 14 | 56 | 39 | 43 | 82 | 139 | 214 | 437 | 782 | 642 |
当院は地域のかかりつけ医として慢性疾患での定期的な診察、乳腺外来やもの忘れ外来等の専門外来、訪問診療を行っております。
さらに、救急告示病院として夜間・休日を含め24時間365日救急患者さんの受け入れも担っております。
近隣のクリニックや高度急性期病院との連携を図りながら日々診療を行っております。
入院治療では一般内科、外科・整形外科の手術をはじめとした急性期医療からリハビリテーションを中心とした回復期まで患者さんのニーズに合わせた医療の提供を行っております。
康陽会グループとしては、患者さんが住み慣れた環境で安心した生活を送れるよう医療のみならず、介護・健康をサポートできる体制を整えております。
詳しくはホームページ内、「康陽会グループ」のページをご覧下さい。
※病院指標はDPCデータを用いた集計のため、労災・交通事故等健康保険以外で入院された患者さんは含まれません。
令和3年度は年間退院患者数のうち、約10%の患者さんが労災・自賠等で入院しております。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
■内科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
050130xx9900xx | 心不全 手術・処置なし | 92 | 19.01 | 17.35 | 4.35% | 86.43 | |
110310xx99xxxx | 腎臓又は尿路の感染症 手術なし | 86 | 14.55 | 13.14 | 9.30% | 84.50 | |
040081xx99x0xx | 誤嚥性肺炎 手術・処置なし | 76 | 22.05 | 20.57 | 19.74% | 88.68 | |
0400800499x01x | 細菌性肺炎等(市中肺炎以外、75歳以上) 手術・処置なし | 66 | 20.64 | 21.39 | 13.64% | 88.62 | |
100380xxxxxxxx | 脱水症 | 34 | 13.29 | 10.66 | 11.76% | 84.82 |
昨年度同様、上位を占める5疾患はいずれも高齢者に多い疾患で平均年齢は80歳以上となっています。
食事摂取が困難であり長期療養が必要な患者さんは療養型病院へ転院することがあるため、肺炎の転院率は高くなっております。肺炎は施設入所者や介護を必要とする75歳以上の方に起こる細菌性肺炎と誤嚥したことにより起こる誤嚥性肺炎の2つに分けられます。
■整形外科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
060160x001xxxx | 鼠径ヘルニア(15歳以上) 手術あり | 16 | 5.56 | 4.74 | 0.00% | 66.63 | |
060035x010x0x | 結腸の悪性腫瘍 手術あり | 11 | 22.64 | 15.76 | 0.00% | 78.00 | |
060210xx99000x | 腸閉塞 手術・処置なし | 10 | 9.80 | 9.00 | 0.00% | 75.90 | |
060170xx02xxxx | 閉塞,壊疽のない腹壁ヘルニア 手術あり | – | – | 7.84 | – | – | |
060150xx03xxxx | 虫垂炎(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 手術あり | – | – | 5.40 | – | – |
ヘルニアや大腸癌、腸閉塞(イレウス)といった消化器疾患が上位を占めております。
上記の疾患は手術が必要な患者さんも多く、術前管理から術後のフォロー、必要な方にはリハビリテーションの提供も行っております。
当院外科では消化器疾患を中心にがんの治療や救急での外傷疾患等幅広い診療を行っております。
*ハイフン(‐)は患者数が10未満を表しています
■外科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
160800xx01xxxx | 股関節・大腿近位の骨折 手術あり | 537 | 39.90 | 25.32 | 8.01% | 84.95 | |
160760xx97xx0x | 前腕の骨折 手術あり | 117 | 3.62 | 4.99 | 0.00% | 54.01 | |
160690xx99xxxx | 胸椎・腰椎の骨折損傷 手術なし | 96 | 18.82 | 19.34 | 19.79% | 80.00 | |
160850xx01xxxx | 足関節・足部の骨折 手術あり | 49 | 17.37 | 18.36 | 2.04% | 51.02 | |
160700xx97xx0x | 鎖骨・肩甲骨の骨折 手術あり | 40 | 4.55 | 5.99 | 0.00% | 51.95 |
当院症例数トップの大腿骨近位部骨折は高齢者に多い骨折のひとつです。
当院では大腿骨骨折をはじめ対象疾患に該当し在宅復帰を目指す患者さんは回復期リハビリテーション病棟での集中的なリハビリテーションを受けることができます。
そのため全国平均と比べ当院の在院日数が長くなっておりますが、充実したリハビリテーションの提供と多職種が連携を図り退院支援を行っております。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
初発 | 再発 | 病期分類基準 | 版数 | |||||
stageⅠ | stageⅡ | stageⅢ | stageⅣ | 不明 | ||||
胃癌 | – | – | – | – | – | – | 1 | 8 |
大腸癌 | – | – | – | – | – | – | 1 | 8 |
乳癌 | – | – | – | – | – | – | 1 | 8 |
肺癌 | – | – | – | – | – | – | 1 | 8 |
肝癌 | – | – | – | – | – | – | 1 | 8 |
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
この指標は、がん毎に決められたステージ分類を用いた集計表となっています。
・初発:当院において当該腫瘍の診断または初回治療を行った場合
・再発:当院・他院において初回治療を終えた後、転移性がんの治療や二次治療(抗がん剤治療等)を行った場合
当院では初回の外科的治療のみならず、化学療法を開始するためのポート造設や化学療法による副作用での入院管理も行っております。
*ハイフン(‐)は患者数が10未満を表しています

成人市中肺炎の重症度別患者数等
患者数 | 平均在院日数 | 平均年齢 | |
軽症 | – | – | – |
中等症 | 19 | 14.05 | 82.84 |
重症 | 13 | 21.54 | 88.46 |
超重症 | – | – | – |
不明 | – | – | – |
市中肺炎とは、通常の社会生活を送っている方に起こる肺炎のことを指しています。
成人市中肺炎は年齢や検査数値等5つの項目からなるADROP分類が用いられています。
〈重症度と点数〉 軽症:0点 中等症:1~2点 重症:3点 超重症:4~5点
当院では、施設入所者や75歳以上の介護が必要な方が発症する肺炎が多くを占めているため市中肺炎患者さんは減少傾向にあります。詳細は指標1内科をご覧ください。
*ハイフン(‐)は患者数が10未満を表しています

脳梗塞の患者数等
発症日から | 患者数 | 平均在院日数 | 平均年齢 | 転院率 |
3日以内 | 38 | 32.26 | 82.26 | 7.89% |
その他 | 59 | 51.63 | 76.20 | 5.08% |
この指標では脳梗塞発症より3日以内の急性期の患者さんとその他の患者さんに分類されており、当院でもそれぞれ特徴があります。
・3日以内:発症後すぐに当院受診・入院する方(脳梗塞の重症度、専門的な治療が必要な場合は高度急性期病院へ転院する場合があります)
・その他:高度急性期病院での治療後、リハビリテーション目的に入院する方
脳血管疾患は回復期リハビリテーション病棟対象疾患であり、在宅復帰を目指す患者さんは充実したリハビリテーションを受けることができます。歩行訓練・筋力訓練の他にも言葉を理解する、話す、読む等の言語療法、嚥下に問題がある場合には摂食機能療法と個別に患者さんに合わせた訓練を実施しております。回復期リハビリテーション病棟では平日・休日ともに常時15名以上のスタッフが勤務しており、365日リハビリテーションを受けることができます。
また脳梗塞発症以前より普通自動車免許を所有しており、日常生活が自立している方を対象に自動車教習所と連携し自動車運転支援も行っております。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
■内科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
K7211 | 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2cm未満 | 23 | 0.04 | 1.04 | 0.00% | 68.61 | |
K664 | 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術,腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) | – | – | – | – | – | |
K0811 | 人工骨頭挿入術 肩,股 | – | – | – | – | – | |
K7402 | 直腸切除・切断術 低位前方切除術 | – | – | – | – | – | |
K7193 | 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術 | – | – | – | – | – |
内視鏡的大腸ポリープ切除術は大腸カメラ検査にてポリープが見つかり、切除が必要な患者さんに対して外来で計画を立てます。
入院当日に手術を行い、術後経過観察目的のために1泊2日の短期入院で可能な手術です。
胃瘻造設術は経口摂取困難な場合に行うことがあります。内視鏡的に困難な場合は外科での手術となることもあります。
3~5位の手術については外科や整形外科で行っておりますが、術後内科的な管理が必要になる場合があります。
当院では各診療科との連携を図り診療を行っております。
*ハイフン(‐)は患者数が10未満を表しています
■外科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
K6335 | ヘルニア手術 鼠径ヘルニア | 16 | 0.50 | 4.06 | 0.00% | 66.63 | |
K7193 | 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術 | 14 | 5.71 | 18.36 | 0.00% | 79.29 | |
K6113 | 抗悪性腫瘍剤動脈,静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頚部その他に設置した場合) | 11 | 0.27 | 3.91 | 0.00% | 70.55 | |
K718-21 | 腹腔鏡下虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの | – | – | – | – | – | |
K672-2 | 腹腔鏡下胆嚢摘出術 | – | – | – | – | – |
鼠径ヘルニア手術は予定入院後、手術から退院まで5日ほどの短期入院で可能な手術となります。
結腸切除術は大腸癌や腹膜炎の患者さんに対して行う開腹手術です。術後廃用予防のためリハビリテーションを行っております。化学療法が必要な患者さんについてはポートを造設する手術も行っております。
虫垂切除術や胆嚢摘出術は腹腔鏡を用いることで侵襲が少なく、入院期間はいずれも1週間以内となっております。
*ハイフン(‐)は患者数が10未満を表しています
■整形外科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
K0461 | 骨折観血的手術 肩甲骨,上腕,大腿 | 361 | 4.38 | 31.43 | 6.37% | 85.13 | |
K0811 | 人工骨頭挿入術 肩,股 | 211 | 4.78 | 35.27 | 10.90% | 82.45 | |
K0462 | 骨折観血的手術 前腕,下腿 | 131 | 2.25 | 7.15 | 1.53% | 56.84 | |
K0483 | 骨内異物(挿入物を含む)除去術 | 89 | 0.85 | 1.20 | 0.00% | 47.34 | |
K0732 | 関節内骨折観血的手術 胸鎖,手,足 | 49 | 1.57 | 4.04 | 4.08% | 65.22 |
整形外科医師が4名体制となり、昨年度よりも更に手術件数が増加しました。
骨折観血的手術とは折れた骨を元の位置に戻し、髄内釘やプレートで固定する手術であり当院で最も多く行われている手術です。
人工骨頭挿入術とは大腿骨の骨頭を切除し、人工物(金属)に入れ替える手術です。
大腿骨近位部骨折は骨の折れ方・状態により骨折観血的手術若しくは人工骨頭挿入術が行われます。
前腕骨折は高齢者だけでなく、子どもや比較的若い患者さんも多くなっています。骨折観血的手術より半年~1年後に入れたプレートを抜く手術も行っているため、骨内異物除去術の件数も多くなっております。
入院早期よりリハビリテーションを開始し、入院前の生活に戻れるよう患者さん毎に目標を設定しADL向上を目指しています。
必要な患者さんには退院後外来リハビリテーションも行っています。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
DPC | 傷病名 | 入院契機 | 症例数 | 発生率 |
130100 | 播種性血管内凝固症候群 | 同一 | – | – |
異なる | – | – | ||
180010 | 敗血症 | 同一 | – | – |
異なる | – | – | ||
180035 | その他の真菌感染症 | 同一 | – | – |
異なる | – | – | ||
180040 | 手術・処置等の合併症 | 同一 | – | – |
異なる | – | – |
当院では基礎疾患が重症化して起こる敗血症や術後の合併症として起こる創部感染症について予防に努めております。
敗血症、手術・処置等の合併症の発生率はいずれも0.2%以下となっております。
*ハイフン(‐)は患者数が10未満を表しています
更新履歴 2022/9/30 令和3度 病院指標 新規掲載